姜尚中さんの『心』との出会いから

2013年春、ある書店の新作コーナーの中で、姜尚中さんの「心」という本が目に入りました。

姜尚中さんは、TBSのNEWS23という番組のコメンテーターのイメージが一番強かったのですが 偶然にも今、娘がお世話になっている学校の大学教授をされています。

しかしこれまでは、姜尚中さんの多く出されている著者は読んだことはなく、 息子さんを亡くされたこと、クリスチャンであることなど全く知りませんでした。

もともと私は、本は大好きですが、最近は子育てに追われて読書とは無縁になっていました。 どうにか時間を見つけてページをめくると、夢中になり一気に読んでしまいました。 テレビで拝見する姜尚中さんの穏やかな話し方が文面にそのまま現れているような、 深い題材が取り上げられてはいますがわかりやすい引き込まれていくような内容でした。

心、という小説は、主人公の直弘くんという大学生の青年が 親友の死、東日本大震災での多くの方の死に直面し、「死」というものを 自分なりに理解し受け入れていくというお話です。

この本の中で、主人公の直広くんが東日本大震災のライフセービングのボランティアを通じて、 「死」ということに向き合います。著者の姜尚中先生は、 実際に被災地でボランティアをしていた青年との出会いがきっかけとなり、 この本を書かれたようです。
「死」というのは、受け入れることも理解することも非常に難しいことだと思います。
主人公は親友や震災で亡くなった多くの方の死に、 姜尚中先生は息子さんの早すぎる死に最初は逃げ出したくなっていましたが、 次第に向き合うようになります。 きっとこの本を読んで、私も含め、 身近な人の死に向き合うきっかけを得た方も多いのではないでしょうか?
この本の中で、姜尚中先生が記した聖書の一節に「生るるに時があり、死ぬるに時があり」というものがあります。
聖書には、悩んだときにその答えを見つけるために、何かヒントとなる言葉がたくさんあると思います。

私が大学生だったころ「死」というのは遠い世界の話で、身近にも ありませんでしたし、深く考えたこともありませんでした。

30歳を過ぎたころに大好きだった祖母が亡くなり、初めて「死」について 考えることがありました。

しかし数年たっても、受け入れることは難しいままでした。

その後、昨年、私の母が63歳という若さで他界しました。 病気がちではありましたが、やはり早すぎるという思いが強く、私自身が母の死と向き合うというよりは 日々の生活に忙しいことを言い訳に向き合おうとしない自分がいました。

小説の中でも、主人公は身近な人の死と向き合うとしないと苦悩しています。

私だけじゃないんだ、と思いました。

姜先生も息子さんの早すぎる死に苦悩しこの小説を書かれたそうです。

教会に通うようになり、聖書の御言葉をききいつかはみんな地上の生涯を終えて神様の御許へいく、ということは少しは理解しているつもりです。

すべては神様の決められたことだということもわかります。

それでも辛く悲しい気持ちに変わりはありません。

でもこの小説を読んで、死んだ人も過去にしっかりと刻まれ、決して消えることはないということを知りました。

自分自身はいつか同じ神様の御許へ旅立つ時まで、しっかりと生きなければならないんだという気持ちになりました。

後ろ向きどころか前も後ろも見ようとしていなかった私ですが、少しずつ前向きな気持ちになれそうな気がしました。

偶然にも姜先生は娘の通う学校の学院長に就任され、私がこの本と出会えたこと、 すべて神様のお導きなのでしょう。

そして、この感想文を書いている中で、クリスチャンでない方が、例えば姜尚中さんの著者と出会うことから、 キリスト教へ導かれるというようなことがあればいいな〜という気がしました。

日本人は欧米のように、生まれたときから当たり前のように家庭に宗教があるということはあまりないように 思います。

しかし、逆に考えれば大人になってから宗教と出会う自由もあるということなのでしょう。

姜尚中さんのような方を通して、日本でももっともっとキリスト教が身近になってくれたらよいなと思いました。

アドベントを迎えて

★★★クリスマスに思う★★★

子供のころ、クリスマスはケーキが食べられて、プレゼントがもらえる 何とも幸せな日でした。中学生くらいになるとお友達の家に集まってパーティをしたり、 とにかく楽しい日、というのがクリスマスでした。ミッションスクールに通っていたので、アドベントやクリスマス礼拝を守ったり 点火式という行事もありましたが、イエス様のお誕生を祝うというよりは 自分自身が楽しむ日であったような気がします。大人になり結婚して子供を授かり、それがきっかけとなり洗礼を受け、 娘もキリスト教の幼稚園に通うようになって、最近はクリスマスに対する思いが ずいぶん変わりました。6歳の娘は、クリスマスはイエス様のお誕生日、そしてサンタさんに プレゼントがもらえる日、と、まずイエス様のことを第一に考えていて 頭が下がります。

先日も、忙しすぎて疲れていると、「ママ、頑張っていればきっと神様が助けてくださるから大丈夫よ」と励まされてしまいました。 1歳の息子はまだ手がかかりますが、天使のような笑顔で私を癒してくれます。 そう、こんな素晴らしい子供たちを与えてくださって神様には感謝しても し尽しきれません。その神様の一人子、イエスキリストがこの世に誕生したクリスマス。 イエス様のお言葉により、私たちはどれだけ救われてきたことでしょうか?私と私の家族は皆で子供たちの誕生日を心から祝いますが、 イエス様のお誕生日は世界中からのお祝いがあります。その祝福、祈りの大きさは一体どれだけのものでしょうか? 計り知れません。

イエス様のお誕生日、この世に誕生してくださったことに感謝し、心からおめでとうございますとお伝えしたいです。

★★★ハッピークリスマス!(娘より)★★★

娘さんより

イエス様、おたんじょうびおめでとうございます。
イエス様、おばあちゃんは天国で元気ですか?
私はもう6才です。

だからもう大きくなったよ!
イエス様も神様もいろいろと頑張ってくださいね。
あと、おばあちゃんもおじいちゃんもままもぱぱも弟も私も見守っててくださいね、やくそくだよ!
だいすき! イエス様へ (2013)

娘さんより